「 かみひこうき        ( 詩・星粒さま  え・神代四季
 
   

おとなしくしなさいと言われて
わたしはいい子になったのですが
スカートの大嫌いだった
泥んこのおさげ髪が懐かしい午後です。
小さい頃
平気で手をつないでいた男の子を
そっとカーテンの向こうに
見つめるようになりました

どうしていいかわからず
黙りこくる はにかみやの
わたしは
神さまにあてたピンク色のてがみを
ひこうきのかたちに折りました。

おとなになるって
秘めて行くはなびらが 胸に降り積もることなのですね。
でも神様
わたしへのお返事は
ゆっくりかんがえてください。
ひこうきは
静かに長距離を
行くのです
海を 山を越えて
神さまのいるところまで



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